GP管の漏水

GP管(SGP 配管用炭素鋼鋼管)、通称ガス管と呼ばれ、蒸気、水、ガス、油、空気などに使用される管である。最高使用圧力は10kgf/cm2(0.98MPa)で、昔は消火管としても使われていた。現在このSGP管の扱いも年々規格が厳しくなって、安易に使わない傾向にある。左の写真はビルの隠蔽部のパイプスペースの中の消火管で、竪管の継ぎ手の部分から水漏れしている。まずこの手のにじみ出る様な音のしない漏水個所の特定が難しい。(でも、ちゃんと最小限度のコストでみつけることができた) さて、次はどうやって直すかである。現場はさほど緊急を要さず、日を空けて修理できる環境にあったのでじっくり検討することができた。

とにかく管が古いので切断したり、振動を与える事は避けたかった。そんな時、その筋のカタログを何気なくみていると、ふと目に飛び込んできたのがこの写真下の商品。
「なんだ~!捜しとったのはこれや~!」と思わず叫んだ。なんと継ぎ手と管をアルミ製の合金で包みこんで、内蔵されたゴムパッキンごと締め上げるというマニアックな商品だ。
お陰で管を切断せずにすんだ。 これには助けられた。 こんな商品があるとは知らなかったが、きっとニーズがあるから開発されたのだろう。きっとこれからもこんな商品が必要な現場が出てくるんじゃないかと思う。内蔵ゴムの耐用年数は5~7年と聞いたが、配管が古くなってきているので、次、他で漏れなくても全体の更新工事を考える時期に入っているといえる。